季節のグルメ

七夕にそうめんを食べる風習があるのは何故だろう?

七夕っていうと、
笹に願い事を書いた短冊をつるすぐらいしか知らなかったなあ(;^_^A

どうして、七夕にそうめんを食べるんだろう?

 

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Original update by : 足成

五節句のひとつで、私たちの生活になじみ深い七夕。

七夕は、別れ別れになった彦星と織姫が会える1年に1度の日として有名です。

この2人が再会するという願いを叶える7月7日にちなみ、
短冊に願い事を書いて笹や竹に飾る風習はおなじみですよね。

しかし、この日にそうめんを食べる風習があることは、意外と知られていません。

今回は、七夕にそうめんを食べるようになったのか、その由来と共に、
七夕に食べたいそうめんのレシピなどをまとめました。

 

七夕にそうめんを食べる風習について知っていますか?

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七夕にそうめんを食べる風習がありますが、それはなぜなのでしょうか?

 

七夕にそうめんを食べる風習は、最近はじまったものではありません。
古くから日本の風習として伝わる「行事食」のひとつです。

行事食とは、折々の季節の伝統行事の際にいただく料理のことです。それぞれの旬の食材を取り入れ、年中行事や冠婚葬祭、祭りの日などに食べることによって、栄養を取り、健康に日々を過ごせるよう願いを込められたものです。

七夕は旧暦ではお盆とも関連がありましたが、明治に改暦が行われてからはその関連性が薄れ、織姫伝説など日本独自の行事へと変わっていきました。そのため、七夕にそうめんを食べるという風習も、一部の地域の風習としてとらえられるようになりました。

 

では、七夕にそうめんを食べるという風習は、
そもそもどんな由来から始まったのでしょうか?

その詳しい由来を歴史と共に見ていきましょう。

 

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七夕にそうめんを食べるようになった由来について

七夕にそうめんを食べるようになった由来とは、どういったものなのでしょうか?

これには古来中国の風習と、日本の風習の2つが関係しており、
とても歴史深いものになります。

 

奈良時代に中国より伝わった七夕の行事では、中国伝来の索餅(さくべい)という小麦粉と米の粉を練り、縄のようにねじったお菓子を食べる風習がありました。

中国の故事で、7月7日に亡くなってしまった、帝の子が死後に鬼となり、疫病を流行させたため、その祟りをおさめるために備えたのが、生前に好きだった食べ物がこの「索餅」だったのです。

依頼、中国では7月7日に索餅を食べると1年間無病息災で過ごせるという言い伝えになったのだといわれています。

 

また、日本では麦の収穫期に麦餅を作る風習がありました。

平安時代中期の927年に編纂された、延喜式といわれる宮中の作法と儀式を集大成した法典に、七夕の儀式に使われたお供え物のひとつに、そうめんが含まれていたことも記されています。

やがてこの風習が宮中行事に取り入れられ、一般の民へと広がっていったとい合われています。

 

これらの2つの伝承が組み合わさる形で、日本に伝来した当初索餅だったものが、いつしか「そうめん」へと変わっていったのです。

これが七夕にそうめんを食べるようになった由来とされています。

 

そうめんを天の川や織姫の織り糸に見立てて食べるようになったという説もありますが、そうめんが厄が終わった食べ物であることから、五節句に食べるものとされたという説もあります。

そうめんは作られてから冬の間熟成させ、コシや風味がよくなってから翌年の梅雨明けから夏にかけて市場に出る食べ物です。

そうした理由からも、そうめんを食べると病気(厄)にならないと言われるようになりました。

 

また小麦には毒を消す働きもあり、健康を願う食事として、五節句のひとつである七夕に、そうめんを食べる風習になったと考えられています。

暦が変わり、昔ながらの年中行事も変化しましたが、季節の変わり目などにその時々の旬のものを食べることで、弱った体を元気にしてくれる食べ物の風習はまた見直され始めています。

 

この機会にぜひ、家族で七夕にそうめんを食べてみてはいかがでしょうか。
七夕にぴったりのそうめんレシピを集めてみましたので、参考にしてみてくださいね。

 

七夕用のそうめんレシピをご紹介!

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Original update by : 写真AC

 

七夕向けの、そうめんレシピにはどんなものがあるのでしょうか?

 

七夕のそうめんには、そうめんを天の川に見立てた飾り付けをしたものが一般的によく知られています。

細長い器に、ゆでたそうめんを長く伸ばしていれ、
その上に星にみたてて飾り切りにしたにんじんや厚焼き卵をのせます。

また夏野菜であるオクラは、カットすると
切り口が星のように見えるので、トッピングにぴったりです。

 

この他トマトやきゅうり、パプリカなど、好みにあわせて
色々な色の野菜をトッピングするのもおすすめです。

 

また暑い時期で食欲がない…というときには、そうめん寒天がおすすめです。

うずらのたまごや星形や細工のされた焼麩、卵豆腐やかまぼこなどの具材を
ゆでたそうめんと一緒にガラスの器などに入れ、寒天液を注ぎます。

口当たりもよく、見た目も涼しげなので、夏の食事にぴったりですよ。

 

まとめ

いかがでしたか?

七夕にそうめんを食べる風習には、こんな由来があったんですねo(*’o’*)o

また季節の変わり目など、体が弱っている時に滋養のある食べ物を食べたり、食欲のない時にも食べることが出来るものなど、昔からの風習にはたくさんの意味や理由があるということも分かりました。

今年の七夕は、ぜひ家族でそうめんの飾り付けをして、暑い夏も元気に乗り切れるよう、
彦星と織り姫にお願いしてみませんか?ヽ(=´▽`=)ノ