葬儀

広島県ならではの葬式の習慣とは?位牌に白い布を被せる?

広島県は都会って感じがするけど、
お葬式のしきたりとかはどうなのかな( ̄ヘ ̄)

風習とかあるのなら知りたいなあ…

 

Original update by : 写真AC

 

戦争のあと奇跡的な復興をとげた広島県。
またそれと同時に、古くからの歴史が根付いている土地でもあります。

広島県では地域や宗教などにもよって、さまざまな葬式のしきたりがあります。

親戚が広島県に住んでいる、また結婚などで知り合いが広島県に住んでいるなど、
広島県の葬式に参列する機会もあるはず。

いざというときに戸惑うことのないよう、今回の記事を参考に
ぜひ予備知識を身につけておきたいですね。

 

広島県では「酉の日」にも葬式を避ける?

SPONSORED LINK

 

 

 

葬式を避ける日というものが日本にはありますが、広島県では酉の日にも葬式を避けると聞きます。
それはどうしてなのでしょうか?

日本には六曜の友引の日に葬式をしないという風習があります。
六曜での友引に葬式をすると、「死者が友をあの世に連れて行ってしまう」とされています。

そのため、葬儀場などでも友引の日が休みとなっているところが多くあるのです。

 

広島県では、この友引の日だけではなく、酉の日も縁起が悪い日とされています。実は、広島県においては、酉の日は昔から「田植えを行ってはいけない日」とされているという風習があります。

これには諸説あり、酉の日に田植えをすると火事になる、また田が人手に渡ってしまうなどよくないことがおこると言い伝えられている事に関係しているようです。

 

広島県に酉の日に葬式を避ける風習が残っているのは、農村部などでは生活に関わる部分であるため、
受け継がれていると考えられます。

他にも、酉の日が取りの日とも読み替えられることから「命を取られる」とされているためという一説もあります。根本的な理由としては「友引」と同じ考え方からきているようですね。

 

[adsense]

 

広島県では葬式時、位牌に白い布を被せる?

広島県では葬式のときに位牌に白い布を被せる風習があるそうですが、
どのようなものなのでしょうか?

この白い布に関する風習とは、故人の戒名が書かれた白木の位牌に、
白いさらし布で作った覆いを被せ、四十九日までの間に少しずつすりあげていくというものです。

白は白蛇や白狐といった神の使いを表す色であり、そのために白い布を使うのだと考えられますが、
明確な理由は分かっていません。

これは、備後地方(広島県東部)の一部の禅宗の家で見られる風習になります。
ただこの風習は、全国でも今では広島だけに残っている珍しい風習となっています。

広島では浄土真宗の信者が多いため、禅宗の風習である布を被せるしきたりは
一部にしか残っていないのかもしれませんね。

 

また様々な仏教の信者が共存している広島県では、他県とはまた違った風習があります。
たとえば私達がごく当たり前にしている塩によるお清めなどもそうです。

詳しくみていきましょう。

 

広島県では塩でお清めをしない?

Original update by : 写真AC

 

葬式から家に帰り、家に入る前に塩で体を清めるのが一般的だと思います。
ところが広島県では塩でお清めをしないと聞きました。どうしてなのでしょうか?

葬式を穢れとし、家に持ち込まないためのお清めの塩。

会葬返礼に塩がついているのが当たり前ですが、浄土真宗では葬式を穢れとはしていないため、
塩でお清めをしないのが一般的
とされています。

 

実は、仏教の中でも、浄土真宗の教えでは、葬式は生きている人との別れの儀式ではありません。

浄土に先にいく者が故人であり、後に残された者も仏となっていずれ浄土に赴くという考えから、
阿弥陀如来に感謝の念を伝えるための仏事とされています。

このことから、浄土真宗では塩をふることは故人に対して失礼に当たると考えられ、
仏となった故人を穢れとし、落とすという清めの儀式は必要ないとされているのです。

 

ただし故人が浄土真宗で葬式もそうであっても、参列者には様々な宗派の方がいらっしゃいます。

そのため、最近では葬儀場にお持ち帰り用の塩を用意したり、
会葬返礼に塩をつける喪家も多くなっています。

 

このように広島県でも宗教の違いや地域によって、さまざまな風習やしきたりがあります。

広島県でも地域によって、信仰されている宗教に違いがあるため、
塩を使わない地域もあれば、使う地域もあるということです。

葬式に参列する際には、どの宗派に属しているかなど、
あらかじめ確認しておくようにしたいですね。

葬儀会社でもさまざまな宗派に対応した葬儀の準備を行っているので、
気になる場合には問い合わせすることをおすすめします。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

 

広島県にはお葬式に関するさまざまな風習が今でも多く残されています。

同じ仏教でも宗派の違いや教えの違いなどによって、葬式の意味合いが変わってくるため、
葬式のしきたりの違いや、数珠や服装、香典などにも違いがあります。

失礼に当たらないよう、参列する前によく確認しておきたいですね(*゚▽゚)ノ