日本の行事

意外と難しい「山車」の読み方とは?神輿との違いってある?

お祭りの山車って、あの形が名前の由来なのかな??

テレビで他の呼び方をしてたって話も聞いたけど、
実は呼び方って一つじゃないのかな(゚ペ)?

 

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日本の祭りのメインともいえる山車。
見た目だけでは読み方が分からない、難しい漢字ですよね。

日本の伝統的な祭りの象徴ともいえる山車には、
実は他の呼び方もあるということをご存じですか?

山車はその形も呼び方も祭りによって様々なのです。

 

また由来や歴史にも違いがあります。

山車には神社から神様が乗る乗り物とされていますが、
同じような乗り物にはほかにも神輿があります。

山車と神輿にはどんな違いがあるのでしょうか?
山車の誕生の由来や歴史と共にまとめました。

 

そもそも「山車」ってどんなもの?

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祭りではおなじみの山車ですが、山車とはどのようなものを指すのでしょうか?
山車とは日本の祭礼のとき、神の依り代として引いたり担いだりする出し物のことです。

 

山の形状をしたものを「」、このような形状ではなく
屋根のついた曳き物を「屋台」と呼んで区別し、これらを総称して「山車」といいます。

 

しかし実際には、祭りによって出し物の名称は違ってきます。
形状ではなく祭礼によって名称はどちらかに統一されているのが現状です。

では「山車」とはどう読めばいいのでしょうか。
またその由来についても詳しく見ていきましょう。

 

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意外と難しい「山車」の読み方とは?

見ただけでは呼び方が分からない「山車」は、どう読むのが正しいのでしょうか?

 

一般的には「だし」と呼びます。
山車と書くのは当て字で、その由来については諸説あります。

 

山車の語源は大きく分けて二つの由来があります。

ひとつには、神殿や境内の中から神を外に「出す」乗り物としてのもの。

もう一つは、山車の上部に神の依り代としてつけられた髭籠(ひげこ)という、
円状に編まれた竹ひごの編み残し部分を、「だし」と呼んだからとする説があります。

 

もともと山と呼ばれる出し物は、神社の外に出しておくものでした。

これがやがて移動が可能な車となったことから、
山車という漢字が当てられたともされています。

また山車は地方や祭りによって、様々な呼び方をされています。

出し物全般を山車と呼びますが、関西ではこれらの出し物を山車ではなく、
だんじり」や「」と呼びます。

 

では山車のもともとの形である「山」はどのように作られ、
今の形になったのかその歴史について詳しく見ていきましょう。

 

山車が誕生するまでの歴史とは?

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山車はどのようにして誕生したのでしょうか?

 

もともとは山を模した形状のものや、上に木をたてて山としたものを
祭礼の際に神の依り代として神社の外に出していました。

この山がやがて町中を巡行するようになり、山車として今に伝わっています。

古来、日本では神が山や山頂の岩や木に降臨すると考えられていました。
そのため神社は山頂や山麓に多く作られ、祭事もここで行われていました。

 

やがて山で行われていた祭りが、村落の発展に伴い平地で行われるようになります。

そして祭礼の際の依り代として、神社の外に置かれる祭壇としての役割を持つ「置き山」、
氏子たちが引く「曳き山」、担ぐ「舁き山」が生まれました。

 

やがて降臨した神の恵みが町中に行き渡るようにと、
山は巡行するようになり、山車と呼ばれるようになりました。

やがて山車は依り代としての意味はうすれ、氏子同士の競り合いなどから
大きさや装飾に凝った物などが作られるようになりました。

 

一方で稚児や人形を神の依り代として、山車に乗せる風習が残る祭りもあります。
神様の乗り物とされている山車ですが、同じように神様が乗るものとして神輿があります。

この二つにはどのような違いがあるのか、詳しく見ていきましょう。

 

山車と神輿の違いってある?

山車と神輿にはどのような違いがあるのでしょうか?

 

山車も神輿も、神様の乗り物とされています。

 

神輿は神社から神様が旅をするときに乗るもので、神社に戻ります。

一方山車は神様の依り代として、祭りの間だけ神様を招き入れるためのもので、
神社の周りの各町で作られ、神社には戻りません。

 

そのため山車は神様が降りて来やすいように、鉾を高く上げたり、
装飾を華やかにして神様に喜んでもらえるように工夫が凝らされるようになりました。

山車は、祭りが終わると役目を終えたとして壊されるものが多いようです。

祭りによっては山車が神輿の先導となったり、
また神輿はなく山車のみが巡行するなどの違いがあります。

 

基本的には山車も神輿もその形状の違いはあっても、神様の乗り物という共通点があります。

ただし山車には人間が乗りますが、この人間も神様の依り代としての勤めがあるため、
神に近い人間とされています。

山車と神輿の違いは、神様だけが乗ることの出来る神輿と、
人間が乗ることの出来る山車ということなのですね。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

 

祭りを盛り上げる山車にも、様々な形のものがあり、
山車以外の呼ばれ方をしているものも多くあります。

また神輿のように担ぐ山車などもあることがお分かりいただけたでしょうか。

 

祭りによって様々な呼ばれ方をしていますが、
神様の恵みをいただくために用意された神様の乗り物として用意されている山車。

その由来を考えながら山車を見れば、
また違った祭りの楽しみ方が出来るのではないでしょうか\(^▽^)/