せっかく七草粥を食べるなら、七草の意味を知りたいけど、
このせりってそもそもどんな植物なんだろう??
春の七草と聞いて、その種類や意味がすぐ分からない人は多いのではないでしょうか?
お正月の料理に疲れた胃を休めるために食べる、ということは知っていても、七草の由来や意味についてはなかなか知る機会はありません。
七草は緑の野菜を摂ることが難しかった冬の季節に、食べることができる野菜として昔から重宝されてきました。
またそれぞれに込められた意味があり、栄養や薬効があります。
今回は七草のひとつであるせりについて、その意味や栄養、またせりをつかった七草粥以外のレシピなど、日常にも役立つ情報をまとめました。
せりって何?どんな植物なの?

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せりとはどんな植物なのでしょうか?
せりはセリ科の植物で、日本全国の山野に自生する植物です。
沢や河川の水際に多く繁殖しており、見た目は三つ葉によく似ています。
日本ではせりは2000年以上前から栽培されており、奈良時代に食用とされていた記録が残っています。
ただしせりを食用とするのは東洋だけです。
せりは見た目は三つ葉に似ていますが、三つ葉は葉が三枚ですがせりは五枚でよく見れば違いが分かります。
現在は栽培されたせりがほとんどで、ハウス栽培なども行われているため、一年を通して店頭で見かけることも多い野菜です。
七草では1月にせりを食べますが、一番美味しいのは春先の柔らかい芽が伸びる時期です。
この時期のせりは茎や葉が柔らかく、香りもよいので美味しく食べられます。
ではどうして、せりが春の七草のひとつとして食べられるようになったのでしょうか。
詳しく見ていきましょう。
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春の七草「せり」に込められた意味とは?
春の七草であるせりには、どのような意味が込められているのでしょうか?
せりの名前には、1ヶ所から競り合って生えているという由来があります。
このことから「競り勝つ」という意味が込められ、縁起のよい植物とされたせりは春の七草のひとつになったのです。
また独特の香りが食欲を増進するだけでなく、鎮静効果があるなど、昔からせりは生薬としても広く使われてきました。
ではせりには実際どのような栄養が含まれているのか、詳しく見ていきましょう。
肝心なせりの栄養価はどんな感じ?

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せりにはどのような栄養が含まれているのでしょうか?
せりは低カロリーであるだけでなく、緑黄色野菜として豊富な栄養を含んでいます。
緑黄色野菜であるせりには、体内の活性酸素を抑え、生活習慣病予防に効果的なβカロテンが豊富です。
また食物繊維が含まれているため、腸の働きを整え、便秘予防の効果があります。
さらにビタミンC、ミネラルが豊富なため、胃腸を整える効能や貧血の防止、抵抗力を高めてくれるなど、栄養分が不足しがちな冬には特に重宝される野菜です。
またせりの茎や葉を乾燥させたものは生薬として活用され、食欲増進や解熱、神経痛にも効果があるとされています。
またせりの香りの成分には、血液凝固を防ぐ働きがあるため、血栓の予防や肝機能の強化などが期待できます。
このように様々な栄養を含んでいるせりを、七草粥だけで食べるのはもったいないとは思いませんか。
せりを使ったおすすめのレシピについて、詳しくご紹介しましょう。
七草粥だけじゃない!主なせりレシピはコレ!
せりには七草粥以外にはどのような料理におすすめなのでしょうか?
せりには独特の香りと歯触りがありますので、それを生かしたレシピがおすすめです。特に鍋料理に使うと肉の臭みを消す効果があります。
秋田のきりたんぽ鍋や仙台のせり鍋など、せりを使った鍋料理は人気があります。
きりは鍋物に使う場合は根の部分も入れますので、せりの栄養をしっかり摂ることができます。
また簡単にさっとゆでておひたしや胡麻和えなどにするのもおすすめです。
和えるものも酢味噌や辛子あえなど、お好みに合わせていろいろ試してみましょう。
香りを楽しむなら天ぷらにしたり、すまし汁に加えても味が引き立ちます。
炊きたてのご飯にかるくゆでたせりを加えたり、またパスタに和えるのもぴったりです。
体を温めてくれますので、季節の変わり目に体調を崩しやすい時などにはぜひせりを使った料理を試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
いかがだったでしょうか?
七草粥以外ではあまり注目することのないせりに、様々な栄養や効能があるということにびっくりされたのではないでしょうか?
日本では長く体を労る食材として大切にされてきたせり。
今では一年を通して手に入りますが、やはり一番美味しく栄養がたっぷりな旬の時期に、ぜひたくさん手に入れて様々な料理に活用してみてはいかがでしょうかo(*^▽^*)o