あらゆる対策を施したのにまだ足が臭い
もしかして病気なのかな?
足が臭くなる病気って何?治療法はあるの?
足が臭いって深刻な悩みですよね。
・消臭効果のある靴の中敷きを敷いている
・ムレない靴下を履いている
・消臭スプレーもしている
そえでもまだ臭かったら…これはもしかしたら病気なのでは?と心配になってしまいます。
そもそも足が臭くなる病気ってあるのでしょうか。
そんな時は何科の病院へ行けばいいのでしょうか。
今回は足が臭くなる原因と病気の関係、そして治療法について調べてみました。
頑固な足の匂いにお悩みの方、是非、参考にしてみて下さい。
目次
足臭い原因は病気かもしれない!?

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毎日清潔にしているつもりなのに足が臭い。
年齢や体質のせいかもしれませんが、もしかしたら病気が潜んでいるのかもしれません。
臭いは体からのSOSです。見逃さず、適切な治療を行う必要があります。
足が臭いことで考えられる病気には次の3つが挙げられます。
- 水虫
- 多汗症
- 内臓疾患や糖尿病
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水虫
水虫の原因である「白癬菌」はカビの一種です。しかし、白癬菌自体に臭いはありません。
臭いの原因として考えられるのは「皮膚常在菌」です。
皮膚常在菌はもともと人の皮膚に住んでいる細菌なのですが、高温多湿を好んで繁殖します。
水虫の白癬菌も同様に高温多湿が大好きですので、この2つの菌は一緒に増殖することが多いのです。
足に水虫が出来ているという事は、当然、臭いの原因である皮膚常在菌もかなりの数で繁殖していると言う事になります。
水虫を治療して常に清潔でムレないような環境を心がけることが大切です。
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多汗症
汗っかきという言葉を超えて、滝のような汗をかいてしまうのが多汗症です。
特に足裏だけに異常なほど大量の汗をかく症状を「足蹠(そくしょ)多汗症」あるいは「足底多汗症」と呼びます。
足蹠多汗症の場合、靴の中が常に蒸れていますので、上で挙げた皮膚常在菌が大繁殖して臭いにおいを発するのです。
多汗症は、緊張していたりストレスを感じた時に症状が強く出ますが、それとは無関係に、常に大量の汗をかいてしまう症状の重い方もいます。
原因として考えられるのが自律神経の乱れです。
交感神経と副交感神経のバランスが悪くなっていますので、睡眠時間や食生活などの生活習慣を見直すことで、徐々に症状が改善されていきます。
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内臓疾患や糖尿病
内臓疾患や糖尿病などに罹ると免疫力が低下します。
免疫力が落ちると体が本来持っている抗菌力も一緒に落ちてしまいます。
そうすると暗躍するのが先ほどから何度も出てくる「皮膚常在菌」です。
抗菌力が落ちているので、繁殖する絶好のチャンスとなるわけです。
しかしこの場合は足だけが臭いということは滅多にありません。
口臭や体臭も同時に気になってくるはずです。
足だけが臭い場合は、水虫か多汗症の疑いの方が強いです。
ここまで見てきてお分かりかと思いますが、足が臭い原因は「皮膚常在菌」です。
皮膚常在菌を繁殖させない環境を整えるには、病気を治すことが先決なのです。
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足臭い時はどんな病院に行けばいいの?
病気の種類によって掛かる病院は違ってきます。
○ 水虫や多汗症の疑いがある場合
皮膚科を受診します。
皮膚科ならどこでも良いのか?というと、やはり医院によって得意分野がありますので、水虫や多汗症を得意とする医院を選ぶようにしましょう。
特に多汗症の場合は、自律神経失調症などの精神的疾患を合併しているケースがありますので、そちらの分野にも精通している医師のほうが安心です。
多汗症専門外来、発汗異常外来、などの看板を掲げている医院を探してみましょう。
○ 内臓疾患や糖尿病などの疑いがある場合
内科や消化器科などの受診をお薦めします。
まずは掛かり付けの医師などに相談して検査を受け、適切な医院を紹介してもらいましょう。
足が臭い時の具体的な治療法とは?

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ここでは、水虫と多汗症の具体的な治療法を見ていきましょう。
○ 水虫
1. 顕微鏡検査・血液検査
水虫の種類、足水虫か爪水虫かを判定します。
血液検査は薬による副作用を確認するために行います。
2. 薬の服用
検査結果に応じて薬を決めます。ラミシールかイトリゾールという薬を服用します。
3. 経過観察
足水虫の場合は約2カ月、爪水虫の場合は約6ヶ月の治療ののち、再発していないか経過観察を行います。
水虫はかゆみが止まると自己判断で治療を中止してしまう人が多いです。
ですがほとんどの場合、完治しないで再発を繰り返してしまいますので、医師の判断に任せましょう。
水虫治療は保険診療になりますので、3割負担の方で、6,000円~10,000円程度の治療費になります。
爪水虫で長期にわたる治療が必要な場合は、もう少し費用が掛かります。
○ 多汗症
ここでは多汗症の代表的な4つの治療法をご紹介します。
1. 塩化アルミニウム外用療法
診察して皮膚に問題が無い場合、一番初めに塩化アルミニウム外用療法を試すのが一般的です。
重症度に応じて閉鎖密封療法(ODT)を行います。
ODTとは、靴下を履きその上から塩化アルミニウム溶液を染み込ませ、さらにラップを巻いて一定の時間密閉する方法です。
効果は一時的なので、継続的な治療が必要です。
皮膚炎などの副作用が出る場合があるので、医師の指導の下に行いましょう。
費用は3000円~6000円くらいです。
2. イオントフォレーシス療法
皮膚が弱くて塩化アルミニウム療法が行えない場合の治療法として一般的です。
足の裏を水道水に浸し、そこに微弱な電流を流します。
そこで生じた水素イオンが汗を出す細胞に作用し、汗を元から断っていきます。
週1~2回の通院を8回程度継続することで効果が現れます。
保険が適用されますので、費用は初診を除き、1回につき1000円以下で済みます。
3. ボツリヌス毒素局注療法(ボトックス注射)
上の2つの療法で症状が改善されない時に行われる治療法です。
ボツリヌス菌を注射によって患部に注入し、交感神経をブロックして汗腺の働きを一時的に抑える、という方法なのですが、足裏への効果は一時的と言われています。
費用は1回3万円程度です。
- 腰部交感神経節ブロック
内視鏡を使って腰部交感神経を遮断する手術です。
20分~30分程度の手術時間なので、基本的に入院する必要はありません。
手術痕があまり目立たず体への負担が少ないのが利点ですが、一度手術をすると交感神経が戻ることはありません。
逆に手が乾きすぎてしまい、頭痛や代償性発汗(体の他の部分からの発汗)が起こる可能性も指摘されています。
費用は保険適用で、8万~9万円です。
足臭い時に自宅で試せる対処法はコレ!
病院で治療したいけど、忙しくて通院は難しい…そんな方には、自宅で試せる対処法をご紹介します。
○ 水虫 … 次の4つのポイントを押さえてケアしましょう。
- 市販薬を使う場合は薬剤師に相談する
病院に行けなくて薬局で市販薬を購入する場合は、薬剤師に症状をよく説明して適切な薬を選んでもらいましょう。
- 皮膚を削る・こする・蒸らすはNG!
入浴後などに、皮膚を削ったりこすったりして皮膚を傷つけるのは絶対にダメです。
また、水分はすぐに拭き取って蒸れないように気を付けましょう。
- 清潔・乾燥
帰宅後はすぐに足を洗う習慣を身に付けましょう。指と指との間を念入りに洗います。
洗ったあとはすぐに拭き取り、足を乾燥させ通気性を良くします。
バスマットもこまめに洗濯します。
- 症状が軽くなっても塗り続ける
かゆみが無くなると薬を止めてしまう方が多いのですが、症状が軽くなっても1週間に1度,薬を塗ることで、完全に白癬菌を抑えることが出来ます。
○ 多汗症 … 次の3つのポイントを押さえましょう。
- 足専用の制汗剤を使う
汗を抑えるために市販されている制汗剤を試された方も多いと思いますが、足の汗はワキの汗とは種類が違うので、足汗専用の制汗剤でないと効果がありません。
選ぶ時には、塩化アルミニウム成分が配合されているかどうか、チェックしてみて下さい。
皮膚の弱い方は、クロルヒドロキシアルミニウムやイソプロピルメチルフェノールが配合されているものを選んでみましょう。
- 自律神経を整える
多汗症は自律神経の乱れが原因の場合が多いので、根本的に治すには自律神経を整えることが大切です。
睡眠不足や食生活の乱れは大敵です。すぐにでも生活習慣を見直しましょう。
また、自分なりのストレス発散法をいろいろと試してみましょう。
- 清潔・乾燥
これは、上の水虫の対策と同じですね。常に清潔と感想を心がけましょう。
靴下を何枚も持ち歩き、湿ってきたらすぐに取りかえるのも有効です。
一度乱れてしまった自律神経を整えるには時間が掛かります。
焦らず、根気よく生活リズムを整えていきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
足の臭いがひどい時には病気が潜んでいる可能性があります。
足だけが匂う時は皮膚科へ、口臭や体臭も気になるようでしたら内科を受診しましょう。
原因によって、治療方法や費用は違ってきます。
○水虫の場合
・治療期間は2~6ヶ月
・費用は6000円~1万円程度
・自宅療法の場合は、薬剤師に適切な薬を選んでもらう
・かゆみが止まっても再発防止のために薬を続ける
・清潔、乾燥を心がける
○多汗症の場合
・治療方法は4種類
・保険適用のものと適用外のものがあり、費用は3000円~9万円くらいまで様々
・制汗剤を使う時は、足専用のものを使用する
・自律神経を整える
・清潔、乾燥を心がける
原因によって治療法も対処法も違ってきますので、正しい診断をしてもらうためにも、一度受診することをお薦めします。