夏の夜空に文字通り花開く「花火」。
江戸時代以来の日本の伝統技術が極まったものですよね。
さて、日本各地で催される花火大会ですが、
その中には「花火競技会」という名を持つものもあります。
ん?競技会?競うの?何を?
ええ、競うんですよね…花火を…(笑)。
数ある競技会の中でも有名なのが「秋田大曲花火競技会」。
「日本三大花火大会」の一つでもあるこの大会は、
大規模な花火のお祭りであると同時に、
花火職人さんたちの真剣勝負の場でもあるんです。
さて、じゃあその協議会の魅力をひもといていきましょうか…。
大曲花火競技会とは?
毎年8月の第4土曜日に開催されている「大曲の花火競技大会」、
始まったのは明治43年で、
そこから太平洋戦争による中断を挟んで
現在まで続いています。
この大会は花火関係者の中でも
「最も権威ある大会」とされているんですが、
これにはいくつか理由があります。
1つ目は、
「花火はそれをつくった本人が自らの手で打ち上げる」
というルールがあること。
競技会という「腕の披露の場」ですから、
花火を作る技術・撃ち上げる技術が
共に優れていないといけないんです。
また、安全面から
「花火の火の粉が消えずに地面に触れたら減点」
などの細か~い基準があるんです。
きれいなだけじゃダメなんですね。
2つ目に、
この大会では最優秀賞である「内閣総理大臣賞」を
始めとした数々の賞が授与されること。
これ以外にも
経済産業大臣賞・中小企業庁長官賞・文部科学大臣奨励賞・秋田県知事賞・
朝日新聞社賞・ABS秋田放送賞・AAB秋田朝日放送賞…などなど、
まさに花火職人の「栄誉」である賞が並んでいます。
3つ目は、
競技玉として「創造花火」が採用されていることです。
創造花火ってナンジャラホイ?と思ったあなた、鋭い。
これはまず動画を見ていただいたほうが話しが早いので、こちらをどうぞ。
初めて見た筆者も「すごっ…!」と叫んじゃいました。
ほんと( ゚д゚)ぽかーん、です。
花火って丸いとは限らないんですねぇ…。
要は創造花火とは
「今までにないオリジナルの花火を自由に組み合わせて、
ストーリー性もたせ、音楽イメージと合った作品」。
2分30秒以内という時間制限の中で、
毎年日本各地の花火職人さんが腕によりをかけて作り上げた
「こんなの見たことない!」
花火が、夜空いっぱいに描かれるんです。
また大曲では、
全国ではここだけの「昼花火」の大会
があることでも有名です。
色のついた煙で描かれる昼花火は、
夜とはまた違った面白さがありますね。
今年の花火競技会のプログラムは?
花火今日五回の公式プログラムは、
例年7月初めごろから販売(2014年は1部300円)が始まります。
送付を希望する場合は、
- 請求用封筒の表に朱書きで「大会プログラム ●部請求」と添え書き(必須)
- 送り先の宛名を書いた返信用封筒(角2、A4が入るサイズ)を同封
- プログラム料金及び郵送料として、
郵便小為替(郵便局で発行)を同封(1部550円、2部900円)
の上、「〒014-8601 秋田県大仙市役所商工観光課」まで資料請求しましょう。
また、大会が近くなると近隣のコンビニなどでも販売されます。
内容は、
- 出場する花火職人(会社)の順番と花火名
- 大会提供花火のテーマ
- 交通規制の案内
などが載っています。
例年通りならば、
17時頃からの「昼花火の部」と
19時頃からの「夜花火の部」に分かれ、
夜花火の部のほうは、
先ほどの創造花火の部の他に「10号割物の部」があり、
夜の部2つの総合成績で各賞が決まります。
上の動画のように
「花火のタイトル、参加花火職人(業者)名」
がアナウンスされての打ち上げなので、
公式プログラムが出たら
自分なりのランキングをつけていくと楽しそうですよね。
そして、夜8時45分頃から始まる「大会提供花火」。
これは競技花火とは別に、
大曲花火協同組合青年部が1年かけて製作しているもので、
毎回テーマやイメージが決められ、
それに合わせた音楽や花火で表現される大掛かりな花火です。
毎年、打ち上げ会場の幅いっぱい
500mを使い切るワイドスターマインを始め、
約1500発の花火が10か所から打ち上げられます。
ショーは約5分間、競技会とはまた別に観客を盛り上げてくれます。
秋田大曲花火競技会の見どころは?注意点は?
Origanl update by : Daisuke tashiro
大曲の花火競技会の見どころは大きく2つですね。
- 夜花火前半の「競技会」での各花火師の真剣勝負を楽しむ
- 後半の「大会提供花火」でスケール日本最大のワイドスターマインを楽しむ
2つとも楽しむためには
花火をバッチリ見られる場所を確保するのが大切なんですが…。
この花火大会、写真のように、
なんと日本全国から約80万人の人が集中するんですよね…。
「ちょっと見に行こうか」
なんて思いつきで行ったら身動き取れなくなります。
大曲に「初めて行く」方に絶対おすすめなのが、
各旅行会社が出しているパックツアー。
打ち上げ場所の真正面(川を挟んで向かい側)は
ほぼ団体客専用の指定席になっているため、
お金はかかるものの良い席で見られることが確実だからです。
また、車で行こうとするのも
はっきり言って「 無 謀 」です。
当日は会場周辺まるごと交通規制がかかるため、
基本的に移動は徒歩です。
県外から来る場合、
「昼前には県境を越えることをお勧めいたします」
と公式サイトに書かれるほどなので、
予定より24時間早く行動しても遅いくらいです。
持ち物としては、
- ビニールシート、クッションなど …敷物として
- 上着 ・レインコート ・長靴 …寒さと風雨対策です
- タオル/ウェットティッシュ …屋外ですから何かと役に立ちます
- 虫除けグッズ/日焼け止め …屋外の河川敷なのであったほうがいいです
- ゲームなど …長く待つことも多いので退屈しのぎに
- 食料
- クーラーボックス …出店はありますが移動が大変なので、用意しておくと楽です
- ゴミ袋 …自分のゴミはまとめて、会場内のゴミ箱に
- 懐中電灯/ペンライト
- デジカメ・スマホ・ビデオ …きれいな花火はぜひ記憶と記録に!
があるといいですね。
小さなお子さんがいる場合、
レジャー用簡易トイレを持って行ってもいいかもしれません。
まとめ
今回は「大曲の花火競技会」についてまとめました。
花火職人さんのオリンピックとも言える大会なので、
純粋に花火を鑑賞するのはもちろん、
気合の入った芸術作品の品評会をみる!気分で行くのも楽しそうです。
夏休みの終わりで場所も秋田、
冷え込んだり雨に祟られることもありえるので、
防寒グッズや雨除け・虫除けを忘れずに持って行きましょう。
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